Aug 07, 2011
会員制リゾートは死語
会員制リゾートという言葉はもう死語だ。数十年前に、会員制リゾートという言葉は死んでいる。今すぐ会員制云々という表現を使用する施設が世の中にどれだけいるだろうか。リゾートという言葉もなんだか陳腐に感じるのは私だけだろうか。それだけ世の中が変化し、不況の荒波が凄まじかっしたものである。このような日本と、一体誰が想定していたのだ。海外旅行保険の加入は必須といって良いほど重要です。日本はサービスや治安のよいのための国内旅行と同じように海外に行くの問題の多さに並行することも。そんな時に少しのお金を安心に住んでいる場合、海外旅行保険に加入することをお勧めします。歩いて捨てタイプの保険もあるので、頻繁に海外に行くことができない方もお気軽に申し込むことができます。
嶋田淑之の「この人に逢いたい!」:
大企業グループならいざ知らず、独立系のベンチャー企業において、関連性のない異業種に相次いで参入し一定の成功を勝ち取ることが、経営資源の制約から言って、いかに困難であるかは言うまでもない。
【嶋田淑之の「この人に逢いたい!」:なぜサマデイは異分野の音楽座ミュージカルと早稲田塾を両立できるのか?】
ところが、資金力も後ろ盾もない中、ミュージカル制作と大学進学塾という著しく異質な両分野において全国的な評価を獲得した企業がある。「音楽座ミュージカル」(ヒューマンデザインが運営)と、現役高校生のための大学進学塾「早稲田塾」(サマデイが運営)を軸に展開するサマデイグループ(年商78億円、従業員数280人)である。
音楽座ミュージカルは、『とってもゴースト』『リトルプリンス』で文化庁芸術祭賞を受賞したほか、『アイ・ラブ・坊っちゃん』『泣かないで』を初めとする作品で紀伊國屋演劇賞、読売演劇大賞を獲得するなど、日本のミュージカルシーンにおいて独自の地位を確立してきた。現在は年間58ステージをこなし、観客動員数は4万人。俳優40人とスタッフ15人で、研修事業なども含めて年商4億円という。
一方の早稲田塾は、受験業界における評価基準として数十年にわたって定着している「偏差値」を否定して「絶対値※」を提唱するなど、独自の指導方法によって支持を集め、オリコンの顧客満足度調査では「大学受験 塾・予備校」部門で5年連続1位を獲得している。15校舎と、中学生プライム館2校の全17校舎を展開し、サマデイグループの売り上げの中核をなしている。
※求める目標に対して、自分がどれだけ足りないかを知り、そこから何をいつまでにやるかを組み立て、実行するという方式。
独立系ベンチャー企業でありながら、まったく異質な両分野において、これだけの成果創造が可能になった要因は一体何だったのだろうか? サマデイグループ創業時(1979年)からのメンバーであり、現在、音楽座ミュージカルで取締役チーフプロデューサーを務める石川聖子さん(61歳)にお話をうかがった。
●独創的な人間観・人生観を通じて、現代人に自らの生き方を問う
「サマデイというのは、サンスクリット語で“三昧(ざんまい)”を意味しています。創業者であり代表の相川レイ子には、独自の人間観・人生観があって、それが弊社の経営のベースになっています。
私では大変言葉足らずですが、要約すれば『“真心”と言うように、本来、人間の魂は善なるものであるにもかかわらず、その心は感情に翻弄(ほんろう)され、放っておけば弱く醜く汚い存在になってしまう。それほど善ははかなく、痛ましいものであるけれど、だからこそ真正面からあるべき自分を見つめ、目標とし、かけがえのない人生のステージを生き切ることが何よりも大切だ』という考え方です」
なるほど、一見、人間不信や絶望感に立脚したペシミズムのようにも見えがちであるが、人間の弱さ・醜さという否定し難い現実を踏まえた上で、人としてどう生きるべきか、ということを現代の人々に対して鋭く問いかけ、提示しているということだ。
「音楽座ミュージカルの作品は、すべてそうした世界観をベースにして創作されます。だからこそ、人の心が深く揺り動かされるのだと思います。ただのきれいごとに人は感動しないものです。
早稲田塾においても、それは同様です。生徒たち1人1人が目的意識を持ち、『自分の人生というステージを生き切るためにはどうしたらよいか』ということを問いかけ、考えさせ、塾としても、生徒たちがその解を見出せるように、そして、その実現に近づけるように最大限のサポートを行なっていくのです」
ということは、ミュージカル制作と大学進学塾という一見ミスマッチにも思える2つの事業だが、実はそこで顧客に創出している価値は、姿形が違うだけで中身は同一ということだろうか?
「そういうことです。そして最も大事なことは、全スタッフが、そうした生き方を、日々、実践することを自らに課していることです。自分たちが本気でそう信じていないことを、ミュージカルの舞台や塾の中で口先だけで言っても、お客さまの心には届きませんからね」
●「今日の延長上に明日は来ない」
取材に先立って、筆者は音楽座ミュージカル『リトルプリンス2011』の東京公演に足を運び、本番はもとより、本番直前の舞台裏を見学するバックステージツアーにも参加させてもらった。
それは驚きの光景だった。厳しい稽古やリハーサルの日々を経て、“完成品”と言えるものを携えて全国ツアーの初日をすでに迎えているというのに、2日目も3日目も、そして4日目も5日目も、朝から夕方まで連日、峻烈なリハーサルを繰り返しているのだ。
それも「やらされている」のではなくて、プロデューサーと俳優たちが「こうすればさらに良くなるのではないか」と議論を重ね、実際にやってみて、その日その日の最高と思われる舞台を作り上げていく。
「初日と千秋楽とでは、同じ作品でありながら随分と様変わりしています。例えば、初日にはあった歌やダンスが公演の途中でカットされたり、別の歌やダンスに差し替えられたりするんですよ」と石川さんも言う。
通常、舞台芸術はいったんツアーが動き出したら、細部の確認や部分修正を施すことはあっても、“毎日毎日、現状否定的な再検討を行って千秋楽には初日とかなり異なった姿になっている”などということはやりがたい。
では、千秋楽の出来が一番良くて初日はイマイチなのかと言えば、決してそういうことはない。我々は日々、惰性で生きがちであるが、実際には非連続・現状否定型で環境は変化し続けている。2011年3月10日と11日とでは、たった1日の差でありながら、その1日で日本という国の状況が非連続に変容してしまったように、程度の差こそあれ、それと同様の変化は日々起きているのだ。
俳優たちは芸術家ならではの鋭敏な感性でそれを感じ取り、その日の舞台にそれを反映させているのであろう。それに何より、そうした姿勢こそが音楽座ミュージカルの、さらにはサマデイグループの企業風土なのである。
●「顔が悪い!」――日々是研修の厳しい企業風土
「新しい作品作りはもとより、公演スタート後の日々の再検討もそうなのですが、全員がそのプロセスに参画することが基本になっています。
一般的にミュージカルの舞台は、全権を掌握した1人の演出家が細部に至るまで作りこんでいきますが、音楽座ミュージカルは代表の『自分1人で作るものは、自分を超えるものにならない』という考え方に立って、独自の集団創造手法を採っています。
それは“ワームホールプロジェクト”と呼ばれるものです。この手法は、世の中にありがちな集団創造と混同されやすく、あたかも最大公約数的な無難な作品作りをしているかのように誤解されることも多いのですが、実態はその逆です。
作品作りの核となる強烈な個の存在を前提にしつつも、そこに全員がコミットし、多様なファクターを付加することで、より良い作品へと深化・発展させるというものです。
根を張る土壌が深く広いほど、そこに根ざす樹木は高く枝葉を伸ばすことができます。あらゆる沖縄旅行のポータルサイトそれと同じように、古い伝統や新しい経験、メジャーなものマイナーなもの、相反するさまざまな考えや矛盾、その中に厳然と存在する真実、といったものが混じりあい、きしみあって醸成される混沌とした世界がより深く、より広いほど、作品は良くなる可能性がある。それがワームホールプロジェクトの考え方なのです」
俳優やスタッフには当然、芸術家肌の人間が多く、自己の芸術的信念に忠実なあまり、他人の意見を排斥し、時として独善的になる傾向も否定できないと思うが……。
「とがった人間の集まりですからね。何かと時間がかかり、非効率であることは確かですよ」と石川さんは苦笑しつつ、こうも言う。
「仲間内では日常的に『顔が悪い』とか『自分ごとになっていない』という言葉が飛び交います。『顔が悪い』というのはブサイクだということではありません(笑)。その人の心の内はすべて顔の表情に出ているという考えに基づいて、まだまだその人が『自分ごと』、すなわち『当事者意識を持った取り組み』をしていないということを指しているのです。
今、取り組んでいることが、心底、自分のものだと思えて初めて、人間は最高の力を出せますからね。そういう意味で『自分ごと』になっているかどうか、という点は重視されます。
音楽座ミュージカルでも早稲田塾でも、『目指しているものの前では全員フェアな立場で言い合う』というのが徹底しているので、衆人環視の中、ベテランが新人から『顔が悪い』と指摘されるなど日常茶飯なんですよ」
ある意味、大変厳しい企業風土である。よほど神経が強靭(きょうじん)でないと長くは持たないし、この組織でやっていくにはそれ相応の覚悟が必要だろう。
「そういう意味では“日々是研修”という感じですし、だからこそ創業者である代表の独特な人間観・世界観を全員で共有し続けることができているんだと思います。
世間一般では、他人から自分の足りていない点を指摘してもらう機会は、年齢を重ねるごとに次第に減っていきます。そういう意味で、日々指摘してもらえるこうした環境は怠け者にはウザイだけでしょうが、自分の人生を真っ当に生き切りたいという志を持った人間にとってはありがたい企業風土だと思います」
●「1匹目の猿」が組織を変える
音楽座ミュージカルは最近、早稲田塾と連携して企業研修分野に新規参入した。これまで述べてきたような独自の人間観・人生観をベースに、ビジネスパーソンが人生や仕事への取り組み方を見直す体感型研修である。これは、俳優がファシリテーター(研修講師)を務める一方で、営業活動も彼らが自ら行なっているという。
あの厳しい稽古・リハーサルに日々打ち込みつつ、さらに、研修のための営業活動や、研修の講師業にまで取り組むことに関して、俳優サイドとして心理的抵抗感や能力的な困難を感じることはないのか?
「一見、壁のように思えることも決して障害などではなく、むしろ自己を成長させてくれるゲームのようなものです。結構、みんな楽しんでいるんですよ(笑)」
時間的なやり繰りがそもそも難しいように見えるし、本業のミュージカルにマイナスの影響が出かねないという見方もあると思うが、その点についてはいかがだろうか?
「演技のことだけを考えていた時よりも、かえって演技の質が上がったというのがカンパニー内の評価です。研修や営業などの多様な活動はすべて演技の幅を広げ深めていく土壌となっています。
今、企業研修で活躍している男性の例で言えば、以前は至って“普通の人”だったんですよ(笑)。そんな彼が、あれよあれよという間に成長を遂げていったのですから、周りの人たちとしても『あの人は特別だから』という言いわけができなくなってしまいました。
言い換えるならば、『彼にでもあれだけできるのだから、自分だってできるはず』ということで、周りの人たちが軒並み、自己革新への意欲を高めていったのです。
世間では、よく“100匹目の猿※”ということが言われますよね。でも、私たちの中では『“1匹目の猿”こそが組織を変える』として、1匹目が重要だと思っています。今、例に挙げた彼がまさにその典型です」
※宮崎県の幸島に住む猿の1頭がイモを洗って食べるようになり、同行動を取る猿の数がある値を超えた時、その行動が群れ全体に広がり、さらに場所を隔てた大分県高崎山の猿の群れでもこの行動が見られるようになったという逸話。ただ、事実関係としては創作とされる。
●チーム制を基本にしたネットワーク型で情報共有化
お話を聞いていると、音楽座ミュージカルも早稲田塾も、強烈な世界観を持った創業者をトップに戴きながらも、組織としては至ってフラットな構造という印象を受けるのだが、実際はどうなのだろうか?
「いわゆるピラミッド型の階層構造は存在しません。業務はすべてチーム制を敷いていて、1つのチームがほかのすべてのチームと情報面でつながっているというネットワーク型になっています。チーム間のフラットな関係性の中で、さまざまな情報が全チームの間で行き交い共有される仕組みです」
フラットな組織構造の中で情報共有化を実現することで、1人1人のメンバーが当事者意識を持って全体最適志向で仕事に取り組んでいける。それは組織として理想の姿であるが、言うは易く行うは難しである。
情報が量的な面はもとより質的な面においても、どこかのチームに偏在・滞留したりすれば、たちどころにチーム間の均衡は崩れ、力関係の差が生じてしまう。そうなるとフラットな関係性は崩れ、そこにいびつな階層構造が生まれてくる。
「まさにその通りで、そうした情報の偏在が生じないようにするには一体どうしたらよいかという点は、私たちにとっても大きな課題です。
例えば、出会い頭に声を掛け合うことを生活習慣にすること、孤立せず交流すること、問題は公開の場で解決すること、さらには情報は人から人へ伝達されると間違うことが多いので、毎月1回の全体ミーティングで全員が一堂に会し、さまざまなテーマについて議論を深めるなどの取り組みをしています。
あるいは『コミュニケーションをとらない人間にはペナルティを!』というルールも浸透させています。でも、まだ完成という域には達していません」と、石川さんもその難しさを認める。
社内における情報共有化実現は多くの企業における定番の課題であるが、サマデイグループとして今後どのような「解」を見出していくのか、大いに注目されるところである。
●東日本大震災を乗り越え、明日に向けて
東日本大震災を経て、ミュージカル興行をめぐる環境は激変していると聞くが、その実情と今後の見通しについて最後にお聞きしたい。
「東京公演を例に挙げると、それまで10回来てくれていた人が、震災後は3〜5回くらいになりましたし、夜の公演の来場者は減って、昼の公演(マチネー)の方が中心になっています。そもそも民主党政権になってから文化に対する助成金が出なくなるなど、経営環境が厳しくなっていましたから、このような変化は確かに脅威です。
でも、その一方において、震災を機に日本人の意識も大きく変容し、自分の人生に真正面から向き合い、どう生きるべきかを自らに問うようになってきています。それは人間の弱さ醜さを認めつつ、人生というステージで自分を演じ切ることの大切さを長年にわたって訴え続けてきた私たちにとっては機会でもあるわけです。
そういう意味において、演出家が変わるたびに世界観も変わるという多くの劇団と異なり、ワームホールプロジェクトを通じて、そうした世界観を全員で共有し、“変えるべからざるもの(=「不変」の対象)”として一貫して追求してきたことが強みとして生きてくると思います」
筆者はこれまで舞台芸術に関しては、オペラ・オペレッタ・バレエなどの公演には過去数十年、好んで足を運んできたものの、ミュージカルに関しては残念ながら馴染んできたとは言い難かった。しかし、この取材に先立って音楽座ミュージカル『リトルプリンス2011』の東京公演に接し、「ああ、こういう内容のミュージカルなら今後も観てみたい」という思いを深くした。
その要因はやはり、このミュージカル作品の底に流れる人間洞察が決してきれいごとではない、人間の本質をついたものだったという点にあるだろうし、それが演じる俳優1人1人の一挙手一投足に巧まずしてにじみ出ていたからであろう。
音楽座ミュージカルでは、すでに秋公演『アイ・ラブ・坊っちゃん2011』の準備が進んでいるようだ。果たして、どんな作品に仕上がるのだろうか。
人生というステージを演じ切るにはどうしたら良いかを強烈に体感できるという同社の「企業研修」ビジネスともども、震災を機に変容したと言われる我が国において、どのように受容されていくのか見守っていきたいものである。北海道の格安航空券の事情
【嶋田淑之,Business Media 誠】
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